神戸を”半日程度”で観光するモデルコース(ベイエリア散策編)。海辺の散策を中心とした、半日という短時間でも「みなと神戸」をしっかりと感じることができるモデルコースを地元筆者がご提案!散策ルートを写真で解説しているので、神戸観光初心者の方も迷わず効率よく歩けるはず。ぜひ最後までご覧いただき、みなと神戸の散策をお楽しみください。
神戸半日観光モデルコース・みなと神戸満喫!ベイエリア散策
モデルコーススタートは「JR神戸駅」(三ノ宮駅の2つ西隣)
この神戸半日観光モデルコースの出発地点は、JR神戸駅。
JR神戸駅は、神戸市街地の中心”JR三ノ宮駅”から”西明石・姫路方面”の電車に乗って2つ隣の駅です。(三ノ宮駅からの乗車時間は3~5分)
JR神戸駅には、JR神戸線の 新快速・快速・普通の全ての電車が停まります。
JR神戸駅前「神戸ハーバーランド」へ
JR神戸駅に着いたら、中央口改札を出て「右」(海側)方向へ。
屋外へ出てすぐ目の前にあるエスカレーターを下りて地下へ入り、地下街をまっすぐ”神戸ハーバーランド”方面へと進みましょう。(“とんかつKYK”とか”セブンイレブン”を左に見ながらまっすぐ進む方向)
「神戸ハーバーランドセンタービル」の手前、「サンマルクカフェ」の角を、左へ。
「26」出入口のエスカレーターを上がって、地上(神戸ガス燈通り)をまっすぐ進みます。
神戸情報文化ビル前の「ハーバーランド中央」信号交差点も 直進しましょう。
神戸ハーバーランドの海辺を散策しながら進む
「26」出口から徒歩約200mほどで、右手に見えるのが「エルヴィス・プレスリー像」です。
このエルヴィス・プレスリーの銅像は、1987(昭和62)年にファンの方々からの寄付により原宿に建てられたもので、2011(平成23)年にこの地に移設されました。
このエルヴィス・プレスリー像の角を右に曲がりましょう。
プレスリーの誕生日(1月8日)や命日(8月16日)には、下の写真のようにファンの方々がお花を飾るんだよね。
エルヴィス・プレスリー像の角を右に曲がると、いよいよ海が見えます。
ここは、「はねっこ広場」。写真の橋は、橋桁を跳ね上げることができる”跳ね橋”(可動橋)「はねっこ」です。
以前はこの入江を発着する遊覧船(水陸両用船)が通る時に跳ね上げてたのですが、この水陸両用遊覧船が廃止になり、定期的に動くことはなくなりました。ちなみに、入江の奥(下写真右手前方向)に 水陸両用船が通ってたスロープが残っています。
上写真の突き当りは「左」へ進みます。
このあたりでは、対岸の倉庫にいる「塗装作業中の人たち」に注目してみてくださいな。
なお、このあたりは現在の労働基準法で定められている「1日8時間労働」の先駆けとなった場所で、記念碑が設置されています。
神戸ハーバーランド「ハーバーウォーク」
白い跳ね橋が印象的な「はねっこ広場」から東へ進むと、そこは「ハーバーウォーク」。
木板が敷かれた海辺の遊歩道です。
神戸ハーバーランドのショッピングモール内を通るよりも観光客・買い物客が少なく、のんびりと散策できます。
写真左に見える塔は、高浜岸壁南端に建つ 神戸ハーバーランドのシンボル「旧神戸港信号所」(塔の高さ46.3m)。
「旧神戸港信号所」は1921(大正10)年に神戸港新港第4突堤(現在の神戸ポートターミナルがある突堤)に建てられた、歴史ある信号所ですよ。
その後 新港第5突堤への移動を経て1990(平成2)年に現役を引退。歴史的建造物として保存するために1992(平成4)年に現在の位置に移設されました。
「旧神戸港信号所」に掲げられている旗は、世界共通で船舶間の通信に使われる「国際信号旗」と呼ばれるもの。
写真左になびく4枚は”1字信号”と呼ばれるもので、上から順に「K」「O」「B」「E」=”KOBE”。
写真右の2枚は”2字信号”と呼ばれるもので「航海の安全をお祈りします!」という意味だそうですよ。
あの旗にはちゃんと意味があったんだね~
海の向こうに見えるアーチ橋は、神戸港に浮かぶ人工島・ポートアイランドに架かる「神戸大橋」です。神戸港のシンボルのひとつですね。
「旧神戸港信号所」の下までやってきました。
神戸ハーバーランド東側の岸壁・神戸港「高浜岸壁」からは、神戸のガイドブックとかでよく見る風景が広がります。
地面に見える「か」みたいなマークは”神戸市章”です。
神戸の港は「兵庫」と「神戸」のふたつの港が扇を並べたような形をしているので「扇港(せんこう)」とも呼ばれていました。神戸市の市章は扇を二つ並べた形と神戸の旧かな遣いである「カウベ」のカの字を図案化したものです。1907年5月に制定。
https://www.city.kobe.lg.jp/a57337/shise/about/energy/symbol.html 神戸市公式サイト・神戸のシンボル(市章・花)より
下写真 左の鼓型のタワーは、神戸港のシンボル”神戸ポートタワー”です。このあと行きます。
ポートタワーの隣の高層ビルは”ホテルオークラ神戸“・右のかまぼこ型の建物は”神戸メリケンパークオリエンタルホテル“ですよ。
ここから、岸壁に沿って北(山側)へと歩きましょう。
北側を「山側」・南側を「海側」っていうのは、神戸あるあるやねん。
モザイク大観覧車で 神戸ベイエリアの絶景を
下写真左に見える観覧車は、神戸ハーバーランド名物のひとつ「モザイク大観覧車」です。
一周約10分で、海・神戸港と六甲山地、そしてその間に広がる神戸市街地の眺めを楽しめます。全ゴンドラ冷房完備なので、夏でも快適ですよ。
「モザイク大観覧車」は、世界で初めての”イルミネーション機能付き観覧車”として1993(平成5)年に神戸市東灘区・六甲アイランドのマリンパーク駅(六甲ライナー)近くに建てられたもので、1995年(平成7)年にハーバーランドに移設されました。
この観覧車に隣接して「神戸アンパンマンこどもミュージアム&モール」や、レストランやカフェなどが並ぶ海辺の商業施設「umie MOSAIC (ウミエ モザイク)」があります。
また、この高浜岸壁からは レストランクルーズ船「Concerto」(コンチェルト) が発着します。
モザイク大観覧車 | |
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住所 | 神戸市中央区東川崎町1-6-1 |
営業時間 | 10時~22時 |
休館日 | 無休 (天候や点検整備等による臨時休業あり) |
料金 (一部区分のみ表示) | 通常ゴンドラ 3歳以上 800円 |
公式情報URL | https://umie.jp/features/mosaickanransya |
このあたりから山を見ると、神戸のシンボル 錨山の”いかり型”と 市章山の”神戸市章”が。
どちらもイルミネーションですけど、お昼間でも見えますよ。
港・都会・すぐ後ろに山!ってのは、神戸ならではの風景だよね~
高浜岸壁の北端に突き当たったら、海沿いに進み「弁天橋」を渡ります。(下写真黄色矢印)
弁天橋を渡って直進し、防潮堤の切れ目から海辺へ出ましょう。(下写真黄色矢印)
なお、このあたりの防潮堤は、景観配慮のため一部透明アクリル板になっていますよ。
防潮堤を越えたら、そこは中突堤中央ターミナル「かもめりあ」(小型遊覧船乗り場)。
写真右に小型船桟橋があり、”神戸シーバス” “神戸ベイクルーズ”の2社の遊覧船が発着します。(2025年2月現在)
「かもめりあ」の建物の中には、遊覧船運航会社のカウンターや小さなお土産店とカフェ・自動販売機・お手洗いなどがあります。
神戸ポートタワー(2024年春リニューアルオープン)
かもめりあ前を神戸ポートタワーの方へ。
神戸ポートタワーは、1963(昭和38)年の完成から 60年以上にわたって神戸港のシンボルとなっている高さ108mのタワーです。
2024年の春にリニューアルオープンし、”屋上展望フロア”が新設されました。
なお、神戸ポートタワーの有料ゾーン(展望フロア・屋上デッキ)への入場には日時指定のチケットが必要です。(低層エリアのショップや飲食店はチケットなしで利用できます)
タワー上からの眺望は言うまでもなく素晴らしいのですが、リニューアルオープンから日が浅いこともあってか、混雑しがちなのが難点です。
神戸ポートタワーに昇る代わりに、三ノ宮駅に戻ってから「神戸市役所・24階展望ロビー」(入場無料)に行くのもいいかも。こちらも高さ100m・ポートタワーとほぼ同じ高さだよ。
神戸市役所・24階展望ロビーについて詳しくは こちらの記事を見てね!
神戸ポートタワー | |
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住所 | 神戸市中央区波止場町5-5 |
営業時間 | 展望フロアへの入場:9時~23時 入場最終受付は22時30分まで *展望フロアへの入場には「日時指定チケット」が必要 |
休業日 | 年中無休 ただし、メンテナンス・貸切営業で入場不可の場合あり |
日時指定チケット (一部区分のみ表示) | 展望フロア+屋上デッキ 大人(高校生以上) 1,200円 / 子ども(小中学生) 500円 展望フロアのみ 大人(高校生以上) 1,000円 / 子ども(小中学生) 400円 *展望フロアへの入場には「日時指定チケット」が必要 |
公式情報URL | https://www.kobe-port-tower.com/ |
防潮堤の切れ目から東へと進み、レストラン”SO TABLE KOBE 0330″前の横断歩道を渡って「メリケンパーク」へと入りましょう。
神戸海洋博物館・カワサキワールド(Kawasaki Good Times World)
メリケンパークに入ってまず目に入るのが、神戸の観光写真などでもよく見かける このでっかい白いヤツ。
こちらは「神戸海洋博物館」の、大海原を駈ける帆船の帆と波をイメージした大屋根です。
神戸海洋博物館は、海・船・港の歴史と未来について学べる、「みなと神戸」らしい海事博物館。2020年には「神戸のみなとのあゆみ」をテーマにリニューアルされました。
また 神戸海洋博物館の館内には、神戸を代表する企業のひとつである川崎重工業株式会社の企業ミュージアム「カワサキワールド(Kawasaki Good Times World)」もあります。
神戸海洋博物館・ カワサキワールド(Kawasaki Good Times World) | |
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住所 | 神戸市中央区波止場町2-2 |
開館時間 | 10時~18時 最終入館は17時30分まで |
休館日 | 月曜日(祝日の場合は開館し 翌平日休館) 年末・年始 臨時休館については 神戸海洋博物館公式サイト参照 |
入館料金 (一部区分のみ表示) | 大人 900円 / 小人(小中高生) 400円 神戸海洋博物館に入館すると、 館内のカワサキワールドにも入れます。 「カワサキワールド」のみの入場はできません。 |
公式情報URL | https://kobe-maritime-museum.com/index.html https://www.khi.co.jp/kawasakiworld/ |
人気フォトスポット「BE KOBE」モニュメント
神戸海洋博物館からメリケンパーク内を南へと歩くと、神戸のフォトスポットとして有名な「BE KOBE」モニュメントが見えてきます。
BE KOBEモニュメントと言えば この”メリケンパークの BE KOBE”が圧倒的に有名ですが、実はここメリケンパークだけではなく神戸市内に全部で7か所あります。「BE KOBE」全7か所については こちらの記事をご覧ください。
メリケンパークには 超有名な「BE KOBE」モニュメント以外にも、いくつかモニュメント的なものが。
こちらは「神戸港移民船乗船記念碑”希望の船出”」。ブラジル等への移民者が神戸からたくさん出発したことを記念する碑だそうです。
こちらは、オルタンシアの鐘。1989(平成元)年に開催された”第1回神戸ファッションフェスティバル”を記念して造られたものです。
オルタンシア(Hortensia)はフランス語で「あじさい」。
あじさいは”神戸市の花”なんだよね。
他にもメリケンパーク内には「映画記念碑」「KOBE KAIENTAI」「北の人」など、いろいろな記念碑・オブジェ・彫刻などがありますので、探してみてくださいな。
「BE KOBE」の100m東、メリケンパークの南東端に「タイムカプセル」と書かれた係船柱が。
この係船柱にかけられた鎖の先にタイムカプセルが取り付けられ、海底に沈められているそうです。
2017年に一旦開けられて 再び海底へ。
次の開封予定はなんと2047年!
メリケンパークの東岸壁の沿って 北へと進みましょう。
神戸港震災メモリアルパーク
メリケンパークの東岸壁 北端部にあるのが、「神戸港震災メモリアルパーク」。
1995(平成7)年の兵庫県南部地震(阪神・淡路大震災)で損壊した神戸港「メリケンパーク」の岸壁を、震災遺構として被災当時の姿のまま保存展示する屋外見学施設です。詳しくは別記事「阪神淡路大震災遺構(メリケンパーク被災岸壁) 神戸港震災メモリアルパーク」をご覧ください
神戸港震災メモリアルパークからさらに北へと。
大阪出身のクリエイターYOHEYYさんによる壁画”LESS LIKES MORE LOVE”前を進みましょう。
壁画を過ぎて、カフェ”TOOTH TOOTH FISH IN THE FOREST”前まで来たら、左をちょっと覗いてみてね。
でっかいお魚がいるよ!
メリケンパーク北側の歩道橋で国道2号を渡る
ここからメリケンパークを出て、歩道をまっすぐ進みます。
こちらの歩道橋(国道2号に架かる)を渡って さらにまっすぐ北へ、JR元町駅方面へと。
旧居留地や中華街(南京町)横を通って元町駅へ
この歩道橋の上から、旧居留地の南・海岸通のレトロビルがよく見えます。
写真左端は”旧三井物産神戸支店ビル”(シップ神戸海岸ビル)・中央は”商船三井ビルディング”です。
歩道橋を渡ってまっすぐ北へ進み、左手に神戸中華街”南京町”の「長安門」が見えたら、元町駅はもうすぐです。
モデルコース終点・元町駅(JR・阪神)に到着!
さて、JR元町駅に到着!
これで、神戸半日観光モデルコース(ベイエリア散策編)はおしまいです。おつかれさまでした!
JR元町駅は、神戸市街地の中心”JR三ノ宮駅”の隣(西隣)の駅。JR三ノ宮駅へは 上り”三ノ宮・尼崎・大阪方面”の電車に乗って1~2分です。(快速・普通どちらに乗ってもOK)
また、阪神電車(地下に駅がある)で”神戸三宮駅”へ向かうこともできますよ。
神戸「半日」観光モデルコース(ベイエリア散策編)まとめ
神戸「半日」観光モデルコース(ベイエリア散策編) 距離
この記事でご紹介した 神戸半日観光モデルコース(ベイエリア散策編)を歩くと、歩行距離は約3kmです。
成人の平均的な歩行速度と言われている4.8km/hで計算すると、3kmの歩行所要時間は約40分。歩数は約4,000~5,000歩くらいでしょうか。
神戸「半日」観光モデルコース(ベイエリア散策編) 所要時間
この記事でご紹介した 神戸半日観光モデルコース(ベイエリア散策編)の所要時間はどれくらいか計算してみましょう。
歩行距離は上でも書きました通り約3km、普通に歩いて約40分ですから、のんびり歩いて60分とします。
各観光スポットの所要時間は、以下のように筆者が勝手にイメージしました。
【モザイク大観覧車 約15分 / 神戸ポートタワー 約45分 / 神戸海洋博物館 約60分】
これを全て足すと… 歩行60分+15分+45分+60分=180分=3時間
半日程度の観光におすすめのモデルコースです。
このモデルコースの途中、神戸ハーバーランドなどでお買い物・お食事したり、遊覧船に乗ったり・中華街を散策したりして「神戸一日観光モデルコース」にしちゃうのも いいかも知れませんね。
以上、神戸「半日」観光モデルコース(ベイエリア散策編)でした!
皆さまの神戸観光が、楽しいものになりますように!
あと、せっかくなので いいお天気に恵まれますように!
最後までご覧いただき ありがとうございます。
*お出かけの際は ご自身で最新情報をお確かめください