東海道・山陽新幹線7号車が「予約できない」のはS Work車両だから
なぜ7号車だけ「全部×」満席で予約できない!?
東海道・山陽新幹線の普通車指定席を「EXサービス(エクスプレス予約・スマートEX)」などでネット予約するときに「7号車が予約できない!」「他の号車はガラガラなのに なぜ7号車は完全満席!?」というお話をよく聞きます。
7号車予約方法=「S Workシート」「S Work Pシート」を選択
予約画面で普通に列車検索しても「7号車が全席×印で予約できない」のは、東海道・山陽新幹線(16両編成の列車)の7号車が「S Work車両」(ビジネスパーソン向け)だから。
列車検索の条件設定画面の「座席の種類」欄で「S Workシート」または「S Work Pシート」を選択することで、7号車のシートマップで空席が表示されるようになります。(もちろん「空席があれば」ですが)
「S Work車両」って何?ってお話は、次の章で!
新幹線7号車「S Work車両」ってそもそも何?
S Work車両では モバイル端末を気兼ねなく使える
S Work車両は、東海道・山陽新幹線(16両編成の車両)の7号車(普通車指定席)に設定された、ビジネスパーソン向け車両。
通常車両では気を遣うノートパソコンのキーボードタッチ音などを「お互い様」精神で許容し、また通常はデッキのみで可能な携帯電話での通話やWeb会議を「自席で」可能とするなど、移動中の車内で気兼ねなくモバイル端末等を使った仕事を進めることができる車両です。
なお、快適なワーク環境維持のため、乗客同士で歓談することや座席の回転はできません。
S Work車両は ビジネスパーソンの利用を想定していて、座席でモバイル端末等を気兼ねなく使える。
この「S Work車両」は従来車両を改造したもので、シートの形状や間隔など基本的には他の号車の普通車と同じ(車両中央部の「S Work Pシート」10席分を除く)です。
他の号車の普通車指定席と同じ値段で利用できます。(「S Work Pシート」は追加料金が必要)
S Work車両の座席は、モバイル端末等を使いやすくするために シートのリクライニング角度が従来より小さくなっています。
分かりにくい写真で恐縮ですが、リクライニングを最大限倒しても 下写真のとおりです。(下写真は「S Work Pシート」です)
7号車「S Work車両」には、通常の「S Workシート」に加えて、パーソナルスペースがより広い「S Work Pシート」(追加料金が必要)や、編成によっては個室ワーキングスペース「ビジネスブース」(7号車「S Work車両」指定席利用者のみ使用可・有料)もあります。
16両編成の新幹線の7号車が S Work車両
7号車「S Work車両」が連結されているのは、東海道・山陽新幹線の「16両編成の車両」(N700Aタイプ・N700S)。
なので全ての列車が16両編成で運転される「東京~新大阪 間」(東海道新幹線区間)では、「のぞみ」「ひかり」「こだま」全ての「7号車・指定席」が「S Work車両」です。
山陽新幹線区間を走る「8両編成」の新幹線には「S Work車両」はありません。
「16両編成」の東海道・山陽新幹線の7号車が「S Work車両」
S Work Pシート(追加料金必要)を見てみよう
パーソナルスペースが広い「S Work Pシート」(3人掛け席の一部)
16両編成の新幹線の7号車「S Work車両」の3人掛け席の6~10番(車両中央付近)が、パーソナルスペースの広い「S Work Pシート」(追加料金が必要)です。
「S Work Pシート」は、3人掛けABC席のシートの真ん中(B席)に こんな感じでパーティションがあります。
3人掛け座席なのに2人しか座れなくなってるんですね。
「S Work Pシート」を横から見たらこんな感じです。
(上の写真はN700S・下の横から見た写真はN700Aタイプのものなので、シートの柄等違いがあります。)
通常の3人掛け席(普通車A・B・C)と違ってB席には人が座らない(代わりにパーティションが鎮座)ので、「S Work Pシート」では1.5人分のスペースを一人で使うことができます。
追加料金は、1,200円です。(2024年8月現在の情報)
この「S Work Pシート」が、7号車に10シート分あります。
「S Work Pシート」の窓側席(A席)に座ってみると、こんな感じ。
パーティションがあるので、少しプライベート感がありますね。
パーティションの横には、小物置きに使えそうなスペースと、ドリンクホルダー。
ノートパソコンの使用に適した「引き出せて傾く」テーブル
「S Work Pシート」のテーブルは、ノートパソコンの使用に適したものに変更されています。
「S Work Pシート」のテーブルは、パソコンを操作を想定したもの。
倒した後に 手前に引き出したら、少し傾くようになっています。
分かりづらい写真で恐縮ですが、手前に少し傾いています。(写真のノートPCは13インチMacBook Airです)
テーブルの表面状態やノートPCの脚によるとは思いますが、「滑る」ことがあるのでご注意を。
なお、このテーブルには、ドリンク用の凹みはありません。代わりにB席パーティション横にドリンクホルダーがあります。
なお、新幹線のテーブルは前席の背面に設置されているため、S Work Pシートじゃない普通の3人掛けS Workシートの一部座席(下に書きました)を予約した人も、このタイプのテーブルを利用することになります。
下り列車(博多方面行き)7号車 S Workシート 11A/11C/12A/12C
上り列車(東京方面行き)7号車 S Workシート 4A/4C/5A/5C
細かいこと言うと、この座席のひとは「テーブルの凹み」も「ドリンクホルダー」もないことになるね。
電源コンセントの有無に注意が必要!
モバイル端末等の利用を想定した「S Work Pシート」ですが、C席(通路側)には電源コンセントがない場合があります。(窓側の「A席」であれば、どの車両にもコンセントがあります。)
え!?なんとなく、当然全席コンセントがあると思ってた…
まあMacBook Air
使ってて東京~新神戸とか電池余裕で持ってるけど、コンセントのない席に乗るなら 充電具合は確認しといた方がいいね。
最新車両である「N700S」の場合は 全ての席に電源コンセントがある(アームレスト先端部)のですが、従来型の「N700Aタイプ」の場合は窓際の壁面足元にしか電源コンセントがないんです。(下写真)
これは、「S Work Pシート」であろうと 同じです。
最初からビジネス用に設計された車両ってわけではなく、あくまでも従来車両の「改造」だから仕方ないよね。
コンセントの有無をまとめると こんな感じ。
N700Sの窓側(A席)では B席のアームレスト先端のコンセントも使えます。
S Work Pシート | 窓側(A席) | 通路側(C席) |
N700Aタイプ(従来型車両) | コンセント有(壁面足元) | コンセント無し! |
N700S(新型車両) | コンセント有(肘掛け×2) | コンセント有(肘掛け) |
N700Sで運行されるかどうかは、JR東海のホームページ内「東海道・山陽新幹線の時刻表」で分かります。
「N700S以外」の車両で運行される場合は、通路側席(C席)にコンセントがない!
コンセントが必要な場合は、窓側(A席) または N700S運行便の通路側(C席)を!
運行車両は、JR東海のホームページで調べることができる。
以上、東海道・山陽新幹線(16両編成)の7号車「S Work Pシート」のお話でした!
最後までご覧いただき ありがとうございます。
*ご利用の際は ご自身で最新情報をお確かめください。