福岡県北九州市門司区「門司港レトロ」。関門海峡の海辺に明治・大正時代の建築物が並ぶ人気の観光スポットです。この記事では門司港レトロの「ド定番観光スポット」を半日程度でさくっと巡るモデルコースをご紹介します。
門司港レトロ「半日」観光モデルコース
JR門司港駅 ~日本に2か所だけの「現役 重要文化財」駅舎~
門司港レトロの玄関口・JR門司港駅。ホームもすでにレトロな雰囲気です。
門司港駅には、九州の鉄道の起点「0哩標」や「旅立ちの鐘」、「関門連絡船通路跡」・終戦により門司港に帰ってきた人々が喉を潤した「帰り水」など見所が多数あり、駅そのものが観光・フォトスポットとなっています。

改札口を出て振り返るとレトロな門司港駅駅舎が。
1914(大正3)年に建てられたこの駅舎は、重要文化財に指定されています。

「現役の駅舎」で重要文化財に指定されてるのは、この門司港駅と東京駅(丸の内駅舎)だけ!

駅前広場には、「バナナの叩き売り発祥の地」の碑が。
明治時代、台湾の基隆(有名観光地「九份老街」近くの港町)から船で運ばれたバナナが大量に荷揚げされていた門司港で、長期保存できないバナナを売り切るために「叩き売り」が始まったとされています。

JR門司港駅(旧門司駅) | |
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竣工 | 1914(大正3)年1月 |
文化財指定 | 重要文化財 |
住所 | 福岡県北九州市門司区西海岸1-5-31 |
旧門司三井倶楽部 (アインシュタインメモリアルルーム・林芙美子記念室)
JR門司港駅の正面右手に見えるのが「旧門司三井倶楽部」(北九州市旧門司三井倶楽部)。
1921(大正10)年に三井物産門司支店の社交クラブとして建てられたもので、本館(木造2階建て)は洋風建築ですが付属屋は和風です。

本館の2階は「アインシュタインメモリアルルーム」(アインシュタインが大正11年に宿泊した)と「林芙美子記念室」(林芙美子氏は門司生まれとされる)として利用されています。
また、1階には「和洋レストラン 三井倶楽部」が入っています。

旧門司三井倶楽部 | |
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竣工 | 1921(大正10)年竣工 1994(平成6)年移築完成 |
文化財指定 | 重要文化財 |
開館時間 | 9時~17時 レストランについてはこちら |
定休日 | なし (レストランは不定休) |
入館料 (一部区分のみ表示) | ・1F=無料 ・2F(アインシュタインメモリアルルームと 林芙美子記念室 共通) =大人150円 |
住所 | 北九州市門司区港町7-1 |
旧大阪商船
旧門司三井倶楽部の横に建つのが「旧大阪商船」(北九州市旧大阪商船)。
大阪商船株式会社(1964年に三井船舶株式会社と合併→現・株式会社商船三井)の門司支店として、1917(大正6)年に建てられた建物です。1999(平成11)年に登録有形文化財に登録されました。

館内には「わたせせいぞうギャラリー」(有料)の他、門司港ブランド雑貨店や カフェ・マチエールも入ってます。
旧大阪商船 | |
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竣工 | 1917(大正6)年竣工 |
文化財指定 | 登録有形文化財 |
開館時間 | 9時~17時 (カフェ・マチエールはこちら) |
定休日 | 定休日なし (わたせせいぞうギャラリーは年2日休み) |
入館料 (一部区分のみ表示) | 入館無料 ただし、館内「わたせせいぞうギャラリー」は 大人150円 |
住所 | 北九州市門司区港町7-18 |
門司港レトロ 海峡プラザ
門司港レトロの中心”第一船溜まり”沿いにある複合施設「門司港レトロ 海峡プラザ」。
門司港名物「焼きカレー」や、関門海峡の対岸・下関市のご当地グルメ「瓦そば」などを味わうことのできる飲食店や、お土産等の物販店があるモールです。

“愛と正義の使者”「バナナマン」と、”エコと節電の使者”「バナナマン・ブラック」もいますよ。
なお、後ろに見える建物は 門司港レトロの観光に超便利な「プレミアホテル門司港」です。

日村さんと設楽さんのバナナマンとは特に関係ないみたい。

門司港レトロ 海峡プラザ | |
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竣工 | 1999(平成11)年竣工 |
営業時間 | 物販 10時~20時 飲食 11時~22時 (店舗により異なる) |
定休日 | 定休日なし (瓦そばたかせは水曜日定休) |
住所 | 福岡県北九州市門司区港町5-1 |
公式サイト | 門司港レトロ 海峡プラザ |
MOJIKOモニュメント(鎮西橋公園)
デカ文字オブジェは門司港にも。海峡プラザ北側の踏切を渡ってすぐの”鎮西橋公園”内にあります。
このMOJIKOオブジェのデザインは、港町門司港らしく船を繋ぎとめる係船柱をイメージしてるそうですよ。

親水広場
海峡プラザのすぐ北側・門司港第一船溜まりの北岸の広場が「親水広場」。
岸辺の一部には海水が入り込むようになっています。

潮が引いているときは、水がないこともありますよ。
なお、奥に見えているレトロな建物が、次に行く「旧門司税関」です。

旧門司税関
貿易港として栄えた門司港に1912(明治45)年に建てられ、1927(昭和2)年まで門司税関として使われた、煉瓦造り瓦葺の建物です。
館内には、現在の門司税関の歴史や仕事内容を展示紹介する「税関広報展示室」や、果物店直営のカフェ”Mooon de Retro (モーンデレトロ)”、展望室などがあります。

旧門司税関・税関広報展示室 | |
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竣工 | 1912(明治45)年竣工 |
営業時間 | 税関広報展示室(1F) :9時~17時 カフェは季節により異なる |
休館日 | 税関広報展示室:定休日なし カフェ:不定休 |
入館料 | 無料 |
住所 | 福岡県北九州市門司区東港町1-24 |
公式サイト | 広報展示室(旧門司税関) Mooon de Retro (モーンデレトロ) |
大連友好記念館
旧門司税関の斜め向かいに建つのが「大連友好記念館」(北九州市大連友好記念館)。
北九州市と中国・大連市の友好都市締結15周年を記念して、大連市内にあった「東清鉄道汽船会社事務所」(1902年竣工)をモデルとして建てられたものです。

竣工時は「北九州市立国際友好記念図書館」でしたが、2018年に現在の観光施設「大連友好記念館」になりました。
館内1階には中華レストラン「大連あかしあ」、2階には「大連市紹介コーナー」や「門司港美術工芸研究所ギャラリー」などがあります。(2階のカフェは2025年3月現在・休業中)
大連友好記念館 | |
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竣工 | 1995(平成7)年竣工 |
営業時間 | 9時~17時 “大連あかしあ”は異なる |
休館日 | 定休日なし “大連あかしあ”は異なる |
住所 | 福岡県北九州市門司区東港町1-12 |
門司港レトロ展望室
大連友好記念館のすぐ横に建つビルが、門司港レトロハイマート。地上31階建て・高さ127mのマンションです。
このマンション最上階31階(高さ103m)に「門司港レトロ展望室」があります。

2025年1月には、30階に「プレミアムシート」がオープン。1日7回、各回1組(2人)限定の特別な展望スポットです。「プレミアムシート」は予約制・有料で、1時間 2,500円です。(ドリンク2杯と2人分の門司港レトロ展望室入場料を含む)
門司港レトロ展望室 (門司港レトロハイマート) | |
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竣工 | 1999(平成11)年竣工 |
営業時間 | 10時~22時 (最終入館 21時30分) |
休館日 | 年4日 不定休 |
入館料 (一部区分のみ表示) | 大人 300円 小中学生 150円 |
住所 | 福岡県北九州市門司区東港町1-32 |
門司港レトロ観光物産館・港ハウス(おみやげ等)
門司港レトロ展望室(高層マンション)の横にあるのが、門司港レトロ観光物産館”港ハウス”。
門司港・北九州のお土産店や、バナナジュース・ソフトクリームなどのテイクアウトコーナー・レストランなどが入る施設です。

港ハウスの前には、門司港名物「バナナの叩き売り」にちなんだ”幸せの黄色いバナナのポスト”もありますよ。

ブルーウィングもじ
門司港レトロ「第一船溜まり」に架かる跳ね橋「ブルーウイングもじ」。
港ハウスや旧門司税関のすぐ前にあります。

ブルーウィングもじの開閉は、門司港レトロの名物イベントとなっています。
1日6回・各回約20分かけて開閉します。


跳ね橋が動いている20分間は 橋を渡ることはできないよ。
のんびり眺めるか、海峡プラザ前へ迂回しよう。
ブルーウィングもじ(歩行者専用) | |
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全長/全幅員 | 108.1m/4.5m |
形式 | 跳開式可動橋(両開き・非対称) |
開閉 | 6回/日 (その他臨時開閉あり) |
完成 | 1993(平成5)年10月 |
通行料 | 無料 |
架設場所 | 福岡県北九州市門司区港町 門司港レトロ 第一船溜まり |
ブルーウィングもじについては、こちらの記事で詳しくご紹介しています。
「ブルーウィングもじ」を渡ったあたりの岸壁からは、関門海峡と関門橋がよく見えます。

なお、関門海峡を渡る連絡船(下関・唐戸桟橋行き)の乗り場も近くにあります。

JR門司港駅に戻る
「ブルーウィングもじ」から250mほどで、JR門司港駅に到着です。
おつかれさまでした!

門司港レトロ「半日」観光モデルコースマップ
JR門司港駅発着、門司港”第一船溜まり”周辺の門司港レトロの「ド定番スポット」を巡るお手軽モデルコースです。
モデルコース上にレストラン・カフェも多数あります。

- JR門司港駅
- 旧門司三井倶楽部 (アインシュタインメモリアルルーム・林芙美子記念室)
- 旧大阪商船 (わたせせいぞうギャラリー)
- 門司港レトロ 海峡プラザ
- MOJIKOモニュメント(鎮西橋公園)
- 親水広場
- 旧門司税関
- 北九州市大連友好記念館
- 門司港レトロ展望室
- おみやげ かいもん市場・港ハウス
- ブルーウィングもじ(跳ね橋)
門司港レトロ「半日」観光モデルコース 歩行距離・所要時間
歩行距離 約1.5km / 所要時間4時間程度を想定
この門司港レトロ「半日」観光モデルコースの歩行距離は約1.5km(各スポット内での歩行距離を除く)です。
成人の平均的な歩行速度と言われている4.8km/hで計算すると、1.5kmの歩行所要時間は約20分。このモデルコースの各スポットのボリュームは小さいので、一般的には食事やお土産購入を合わせても4時間程度で周れると思います。

時間のある方は、このモデルコースに関門海峡を横断する散策モデルコースを組み合わせたり、関門連絡船に乗って下関・唐戸へ渡るのもオススメです。
以上、門司港レトロ「半日」観光モデルコースでした!

皆さまの門司港レトロ観光が、楽しいものになりますように!あと、せっかくなので いいお天気に恵まれますように!
最後までご覧いただき ありがとうございます。
*お出かけの際は ご自身で最新情報をお確かめください