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神戸・明石周辺

勝海舟ゆかりの地・明石藩舞子台場跡(舞子砲台) 幕末の石垣が海岸護岸として現役活躍中!

勝海舟指導により築造された明石藩舞子台場跡(舞子砲台跡) 神戸・明石周辺

勝海舟の現地指導により造られた明石藩舞子台場(舞子砲台)

神戸市の西部・垂水区東舞子町、明石海峡(瀬戸内海)と淡路島を望む海辺に、勝海舟ゆかりの地「明石藩舞子台場跡(舞子砲台跡)」があります。
地元では昔から「舞子砲台(跡)」と呼んでいますが「明石藩舞子台場跡」が正式名称だそうです。

明石藩舞子台場跡(舞子砲台跡)は、幕末に勝海舟(1823~1899)の現地指導のもと明石藩が造った軍事施設・砲台場の跡。
1863(文久3)年に着工し、1864(元治元)年か1865(慶応元)年に台場の工事が完成。
大砲を設置して、対岸の淡路島にある「徳島藩松帆台場」とともに海上交通の要衝である明石海峡を守る予定だったのですが、実際には大砲を据え付けられることなく明治維新を迎えたと考えられているそうです。

この明石藩舞子台場跡(舞子砲台跡)、2003(平成15)年から行われた発掘調査で とても貴重なものであり保存状態も良好であることが分かったそうで、2007(平成19)年に国の史跡に指定されました。
発掘調査の結果発見された 台場の石垣が現地保存されています。
なお、次章で書きますが、もっと分かりやすいカタチで当時の石垣が残っています。

上写真のように地上に見えている部分以外は 発掘調査終了後に埋め戻されて地下保存。
埋め戻された台場上部の地上は 公園として整備され、大砲のカタチのベンチが設置されています。

海辺の柵の上には、こんなオブジェも。上写真の大砲ベンチと違い、古めかしいです。
前から気になっているのですが、このオブジェは何のイメージをデザインしたものなんでしょう。
明らかに江戸時代の築造当時のものではありませんが、かなり古いものでしょうね。

勝海舟築造の台場石垣が 海岸護岸として現役活躍中!

発掘調査により、現在の海岸護岸の石垣が 当時造られた明石藩舞子台場のものであることも判明!
下の方はコンクリート護岸になっていますが、幕末に勝海舟の指導で作られた台場の石垣が、なんと海岸護岸として「現役活躍中」なんですね。

現存する石垣は築造時の下半分程度(高さ約6m)で、築造時には石垣の高さは約10mもあったそうな。

次章では、この明石藩舞子台場跡を 海側から見てみます。

勝海舟による明石藩舞子台場跡・海側から見る場所をご紹介

勝海舟が指導し幕末に築造された明石藩舞子台場の「現役の石垣」を、「海側」から見ることができるスポットを2か所ご紹介します。

石垣表面加工「すだれ仕上げ」も間近に・国道2号から小径を海岸へ(徒歩数十m)

明石藩舞子台場すぐ北側を走る国道2号の歩道を明石方向(西)へ30mほど歩くと、マンション(5階建て)とマンション(7階建て)の間に、海辺へと続く小径があります。

写真中央に、明石藩舞子台場の西端部の石垣が見えます。

海辺に出ました。
目の前に明石海峡大橋と淡路島が見え、なかなかの絶景スポットです。

陸側を振り返ると、目の前に明石藩舞子台場の石垣が。

海辺の石積み護岸を東へ進むことができます。(足元等十分にご注意を)

写真左の石垣角部の石の表面に、細いスジを入れる化粧加工(すだれ仕上げ)が施されているのがよく見えます。

「橋の科学館」裏から明石藩舞子台場跡を眺める。(回り込むので徒歩600m)

次は、舞子公園のベランダ護岸の北西端部(下写真黄色〇印)から明石藩舞子台場を眺めてみましょう。
ご覧のとおり直線距離で100mもない位置ですが 途中に立入禁止エリア(下写真赤塗り部)があるので、600mほど歩いてぐるっと回り込む必要があります。

明石藩舞子台場すぐ北側を走る国道2号の歩道を神戸三宮方向(東)へ250mほど歩き、歩道橋のすぐ東側から「舞子公園」に入って、海辺の「橋の科学館」方向へ。
下写真右の工事足場に覆われた建物が「橋の科学館」です。(2024年11月まで補修工事中ですが、工事期間中も通常開館しているそうです。)

「橋の科学館」の海側を回り込むように、西へ。

明石藩舞子台場跡の石垣が見えるのは、ベランダ護岸の北西端(下写真の黄色〇印)。
階段からベランダ護岸の最下段へ降り、黄色矢印のルートで黄色〇印の場所を目指します。

ベランダ護岸の北西端部(上の写真の黄色〇印)に到着。
ここまで、明石藩舞子台場跡(舞子砲台跡)から、徒歩600mほどです。
なお、写真右に見える「上の段」は、立入禁止エリアです。

ここからの眺めは こんな感じ。
写真右端に、明石藩舞子台場の石垣が見えています。

海辺の消波ブロックに一部隠れるので全体は見えませんが、海側から引きの視線で明石藩舞子台場の石垣を眺めることができます。
下写真左端に、前項でご紹介した 国道2号から海辺への小径が少し見えています。

明石藩舞子台場跡へのアクセス 最寄駅:舞子駅(JR)・舞子公園駅(山陽電車)

明石藩舞子台場跡(舞子砲台跡)の最寄り駅は、JR舞子駅。(舞子駅北側すぐに 山陽電車「舞子公園」駅もあります)
巨大な吊橋「明石海峡大橋」の本州側たもとに位置する駅で、明石海峡大橋経由の「淡路島・四国方面」高速バスの乗り換え駅(「高速舞子」バス停最寄り駅)でもあります。
なお JR舞子駅にはJR神戸線の「快速」「普通」電車が停車します。(「新快速」や特急列車は停まりません)

JR舞子駅改札口(改札口は1か所だけです)を出て左へ進み(改札出てすぐの階段は降りない)、陸橋・ペデストリアンデッキを通って海の方(橋の科学館等方面)へ。

舞子ヶ浜歩道橋を渡って、県道と国道2号を越えます。

上写真の舞子ヶ浜歩道橋からの眺め。
下写真の 星☆印のあたり(国道2号脇の海辺)に明石藩舞子台場跡(舞子砲台跡)があります。
舞子ヶ浜歩道橋を渡って国道2号へ降り、海側の歩道を 明石・姫路方向(西)へ進むとすぐです。(黄色線)

はい到着。
JR舞子駅改札口から明石藩舞子台場跡(舞子砲台跡)まで、徒歩300mほどです。

なお、
明石藩舞子台場跡(舞子砲台跡)がある場所は 現在は神戸市垂水区ですが、当時この地はその名の通り「明石藩」。
下写真は明石藩舞子台場跡から見た、現代の「明石市」(神戸市垂水区の西隣)です。とても分かりにくくて恐縮ですが、写真左端に小さく 当時明石藩の「藩庁」が置かれていた「明石城」の櫓も見えています。
写真中央の塔は、東経135度日本標準時子午線が通る明石を象徴する建物「明石市立天文科学館」ですよ。


以上、幕末に勝海舟指導で造られた台場の石垣が現役活躍中の、明石藩舞子台場跡(舞子砲台跡)のお話でした!

最後までご覧いただき ありがとうございます。

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