湯原温泉(岡山県真庭市)にある、日本で唯一「はんざき(オオサンショウウオ)」を祀るはんざき大明神と、湯原温泉はんざき祭りの由来となっている大はんざき伝説のお話です。
はんざき大明神
鯢(はんざき・オオサンショウウオ)を祀る神社(祠)
はんざき大明神は、特別天然記念物オオサンショウウオ(はんざき)の生息地として有名な湯原温泉(岡山県真庭市)にある、オオサンショウウオを祀る神社(祠)。
鳥居の扁額に「鯢大明神」と。
「鯢」は見慣れない漢字ですが、この「鯢」という漢字が「はんざき」(=オオサンショウウオ)です。
湯原温泉は、古くからはんざき文化が根付く街。
はんざき(オオサンショウウオ)と湯原温泉については、こちらの「はんざきセンター」の記事も合わせてご覧ください。
なお、この鯢大明神(はんざき大明神)は、はんざきセンター隣にあります。ていうか、はんざき大明神の境内にはんざきセンターがある感じですね。
はんざきの森。
はんざき小橋。
ちなみに、このはんざき大明神から南へ数百メートルのところに、旭川に架かる「はんざき橋」があります。
境内に「かじか橋」もありますよ。
このあたりは、美しい声で鳴くカエルとして知られる「カジカガエル」の生息地。
「湯原カジカガエル生息地」として天然記念物の指定をうけているそうです。
はんざき大明神は、真庭市指定文化財・歴史資料(昭和32年6月13日指定)とのこと。
こちらが、はんざき大明神の祠。
境内には苔の生える大木も。
木彫りの動物たち
境内には、木彫りの動物たちがいっぱい!
近くに作家さんがいらっしゃるんでしょうか。
湯原の大はんざき伝説と はんざき大明神
《はんざき大明神》
現地案内板(下写真)より
昔この祠の前の旭川に龍頭の淵という深い淵があった。この淵に大きなはんざきがいて、その近くに牛馬や人が行くと尾をもって掻き込み呑んでしまうので村人は恐れて近づかなかったという。
文禄の初年この大はんざきを退治しようと向湯原村の若者三井彦四郎は腰に紐を結び短刀を口に龍頭の淵に飛び込みこの大はんざきを討ち取った。
引き上げた大はんざきの大きさに村人は恐れ驚いた。体長三丈六尺(十メートル余)胴回り一丈八尺(五メートル余)あったという。
このことがあってから、毎夜彦四郎の家の戸を叩き泣き叫ぶものがあるので出て見ても誰もおらず、村人達は恐れて日暮れになると戸を締めて外へは出なくなったという。間もなく彦四郎一家は死に絶え村内にも祟りがおよぶようになったので村人は国司神社の境内に祠を建てはんざきの霊を祀ったのが鯢大明神と伝えられる。
この由来にもとづいて毎年八月八日はんざき祭りが行われるようになった。
思ったより怖いお話で、
ぼく ちょっとびびってるよ…
ぱっくんはんざきフォトスポットで「食べられた」あとだから、
よけいにね…
なお、はんざき大明神から150mほど離れた場所(湯原ふれあいセンター西側)に、大はんざきを退治した三井彦四郎のお墓がありますよ。
はんざき大明神へのアクセス
はんざき大明神は、はんざきセンター隣接です。
はんざき大明神へのアクセスは、はんざきセンター(真庭市オオサンショウウオ保護センター)の記事をご覧ください。
以上、湯原温泉に伝わる大はんざき伝説とはんざき大明神のお話でした。
最後までお読みいただき ありがとうございます。