豊臣秀長の墓「大納言塚」(奈良県大和郡山市)

2026(令和8)年NHK大河ドラマ「豊臣兄弟！」の主人公で豊臣秀吉の弟･豊臣秀長(1540-1591)の墓(五輪塔)が、豊臣秀長が居城とした「郡山城」(奈良県大和郡山市)から徒歩10～15分ほどのところにあります。豊臣政権において秀吉の片腕として大いに活躍し「大和大納言」とも称された豊臣秀長のお墓「大納言塚」を詳しくご紹介します。

豊臣秀長の墓「大納言塚」
豊臣秀長墓所大納言塚アクセス紹介(最寄り駅:近鉄郡山駅)

豊臣秀長の墓「大納言塚」

NHK大河ドラマ「豊臣兄弟！」主人公豊臣秀長の墓所

2026(令和8)年NHK大河ドラマ「豊臣兄弟！」の主人公で豊臣秀吉の弟･豊臣秀長(1540-1591)の墓所・大納言塚。豊臣秀長が1585(天正13)年に居城としたお城「郡山城」(こおりやまじょう)南西側にある住宅街の中にあります。
豊臣秀長が「従二位権大納言」の官位で「大和大納言」と呼ばれていたことから「大納言塚」と名付けられています。

郡山町民たちの協力で建立された大納言塚

1591(天正19)年に郡山城内で52歳の若さで亡くなった(病死)豊臣秀長はここに葬られ、豊臣秀吉が建てた大光院(だいこういん)というお寺がお墓の管理をしていたのですが、豊臣家の滅亡後にお寺が京都に移転して墓地は荒廃…
江戸時代中期の1777(安永6)年に、位牌を託されていた東光寺(現在の春岳院)の僧侶だった栄隆(えいりゅう)・訓祥(くんしょう)が郡山の町民たちの協力を得て五輪塔を建立し、周囲に土塀を造ったそうです。

豊臣秀長公が願いを聞いてくださる「お願いの砂箱」

大納言塚の門前には「お願いの砂箱」が。
「大和大納言秀長公は優しく賢く、とても立派なお殿様で、今の大和郡山の基礎を築かれたお方であり『学問の智将』とも言われています。今日お参りできたお礼を申し上げた後『自分の名前』と『願い事』を言いながら、門前の石の箱へ、三回お砂を通しますと、きっと願い事を聞いて下さいます。合掌礼拝大和大納言奉賛会」(現地案内より)

砂箱のフタを開けるとこんな感じ。フタが金属製でかなり重いので取り扱いにご注意。
写真手前の砂を、石に開けられた小穴に通します。

豊臣秀長のお墓(五輪塔)「大納言塚」

門を通って土塀内部へ。
こちらが豊臣秀長のお墓(五輪塔)･大納言塚です。
大納言塚の高さは約２mで、五輪塔の「地輪」(下で説明します)には秀長の戒名「大光院殿前亜相春岳紹栄大居士」が刻まれています。

なお、この大納言塚に限らず「五輪塔」(五輪卒塔婆とも呼ばれる)の構造は下写真の感じ。
仏教の地・水・火・風・空の「五大」を表しているそうです。

大納言塚のお参りは「スズメバチ注意」

なお、大納言塚には「スズメバチ注意」の掲示があります。お参りの際にはご注意を！

高見地蔵尊と大納言塚会館

大納言塚の塀の外側には、「高見地蔵尊」が。

また、地元の集会所でしょうか、「大納言塚会館」と書かれた建物が門の目の前にあります。

豊臣秀長墓所大納言塚アクセス紹介(最寄り駅:近鉄郡山駅)

豊臣秀長墓所「大納言塚」のアクセス最寄り駅は近鉄橿原線の近鉄郡山駅です。近鉄郡山駅には特急以外の全電車が停車します。
ＪＲ(大和路線)にも郡山駅があるのですが、近鉄郡山駅とは900mほど離れた位置にありますのでご注意ください。ＪＲ郡山駅から大納言塚へは徒歩約1.6kmと遠いです。
この記事では、豊臣秀長の居城「郡山城跡」と「近鉄郡山駅」ぞれぞれからの徒歩アクセスについてご紹介します。
近鉄郡山駅～郡山城跡～大納言塚の徒歩ルートには歩車分離されていない狭い道が多く、そのわりに車がばんばん走ってますのでご注意を。

郡山城跡から大納言塚へのアクセス

●郡山城･本丸跡から徒歩約900m
徒歩ルートの一例：
郡山城･本丸跡南側の「柳澤神社鳥居」を出て右(西)へ → 突き当り公園のトイレのある角を左(南)へ → (永慶寺前を直進) → 突き当り幼稚園の角を右(西)へ → 「城南町」信号交差点を左(南東)へ → Jibun薬局駐車場前の細い路地を右(西)へ入る