明石城「武蔵の庭園」(宮本武蔵設計の樹木屋敷再現)
明石城跡の中堀の内側を都市公園として整備した「兵庫県立明石公園」。
重要文化財の隅櫓が建つ明石城本丸の南側、明石城の「三の丸」だった場所に…
2004(平成16)年3月にオープンした「武蔵の庭園」があります。(入場無料)
あの剣豪宮本武蔵の「武蔵」ね
「武蔵の庭園」は、初代明石城主小笠原忠政(後の小笠原忠真)の命を受けて宮本武蔵(1584?-1645)が造ったとされる「樹木屋敷」を再現したもの。
ただ、武蔵が造った当時の場所は、現在の「武蔵の庭園」より数百メートル北西だったみたいです。
「樹木屋敷」は、城主が散策や休憩をしたり 来客をもてなすために使われた場所だそうですよ。
ちなみに宮本武蔵は、明石の町割り(都市計画)にも関わったそうです。
宮本武蔵が町割りに関わったとされる町は 全国で明石だけなんですって。
新快速の停まる明石駅から200mほどなのに、のどかで いいところだね。
蹴鞠のコート「鞠の懸り」の四種類の木
武蔵の庭園内のお茶屋(飲食物の提供はされていません)の横に、ヤナギの木が見えます。(写真右)
そのヤナギの木の下に、何やら芝生のない地面が。
この場所は、「鞠の懸り」(まりのかかり)。
平安時代の流行から始まったとされる 鞠を蹴り上げる球技「蹴鞠」(けまり)をする場所。蹴鞠のコートですね。
蹴鞠には 様々な細かい「作法」があって、
コート(鞠の懸り)の周囲に植える木と植える場所(方角)にも 決まりがあるんですって。
艮(うしとら・北東):サクラ
巽(たつみ・南東):ヤナギ
坤(ひつじさる・南西):カエデ
乾(いぬい・北西):マツ
この武蔵の庭園の蹴鞠コート「鞠の懸り」も、この決まりにならって造られています。
蹴鞠コート東側、
写真左(巽・南東)にはヤナギ、写真右奥(艮・北東)にはサクラの木が。
こちらは、蹴鞠コート西側の木。
他の木と被って分かりづらいですが、
写真左(坤・南西)にはカエデ、写真右(乾・北西)にはマツの木が植えられています。
以上、明石城・武蔵の庭園に再現された蹴鞠コート「鞠の懸り」(まりのかかり)のお話でした!
なお、武蔵の庭園のすぐ東側には明石公園バラ園がありますよ。
明石城跡・本丸の隅櫓「巽櫓」「坤櫓」(重要文化財)についてはこちらをご覧ください。
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